名取市閖上(ゆりあげ)地区
2011年3月11日 東日本大震災で津波被害を受けた宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区です。
震災から1年3ヶ月たった、6月末に撮影しました。
住宅地と水産加工場があったこの地区の瓦礫は片付けられ更地になっています。
この地域に住宅を建設することは禁じられ、水産加工場の再建は土地を4m以上かさ上げを条件に認められましたが
国と県の方向性が定まらず本格的な再建の目途は建っていません。
しかし、一部の水産加工業者が自費でかさ上げを始めています。
電柱や道路の一部は瓦礫移動や再建工事に必要な為、仮復旧していますが、ガードレールや運河の水門などは
震災当時のままです。
赤貝やホッキ貝の水揚げで知られた閖上漁港の再建は恐らく数年先になるでしょう。
海岸近くには、プールやサイクルスポーツセンター・ヨットハーバー等の臨海スポーツ施設があり、県内外からスポーツ少年団等が
合宿をしていましたが、再建は無理ではないかと思います。
この閖上地区は、震災で被害を被ったほんの一部でしかありません。
この地区の復旧・再建が遅れている訳でも、進んでいる訳でもありません、津波被害を受けた殆どの地域が、国と県の方向性が
定まらない為、ほとんど手付かず状態なのです。
放射能汚染のない地域の瓦礫処理でさえ、受け入れてもらえない現状では、福島原発の周辺は4〜50年先、恐らく我々の生きて
いる間には瓦礫の撤去さえ出来ないのではないでしょうか。
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